牧村 彰夫

Akio Makimura

牧村彰夫さんは、神奈川県出身の1959年生まれの料理人で、高級日本料理店「まき村」のオーナーシェフ。小学生のころから家業である寿司屋で飯台を洗うなどしており、テレビドラマ『前略おふくろ様』に影響を受けて料理人の道を志す。高校卒業後は服部調理師栄養専門学校に入学、その後赤坂の料亭長谷川で修行を積む。1985年には「たこ入道」を開店し、翌年には「まき村」を開店。2010年に店舗を移転し、ミシュランの評価も1つ星から最高評価である3つ星にまで上り詰めた。

1980年に伊勢丹新宿店の食堂街で「正月屋吉兆」の料理に感銘を受け、その後の料理観が大きく変わる。吉兆の板前を築地市場で見かけると後をつけ、何を買ったかまで聞いて回るほどであった。それ以降、「まき村」の料理も進化を遂げていく。
牧村さんが料理において大切にしているのは、「旬」と「瞬」である。素材の旬を逃さず、調理の瞬間に最も美味しくなるタイミングを逃さないことが、美味しい料理を作る秘訣と考えている。また、お客さまの立場に立って料理を作ることが自分の幸せと語る。

40年以上にわたる料理人としての経歴で積み重ねてきたものは、つくり手の人柄も食べ手の心を動かす料理に欠かせないとされており、その哲学を持続的に発信している。現在も「まき村」は多くのゲストから支持され続け、その品々と接客には「何度でも訪れたい」という声が多く寄せられている。