辻 大輔

Daisuke Tsuji

辻大輔さんは、京都府出身の1981年生まれのイタリア料理人で、「コンヴィヴィオ」のシェフを務める。20歳で渡伊し、トスカーナやミラノなどで5年間の修業を積んだ後、2006年に帰国。「ヴォーロ・コズィ」や「ビオディナミコ」で経験を重ね、2012年に新宿で「コンヴィヴィオ」を開業。2015年には北参道に移転し、リニューアルオープンした。

シェフの道を志すきっかけは、イタリアでの修業中に学んだ「食材の捉え方」。調理技術以上に、何をどの食材と組み合わせるかが料理の核であると悟り、その哲学が現在の料理スタイルにも生きている。伝統的なイタリア料理を基盤としつつ、和素材や和の器を積極的に取り入れるなど、新しいエッセンスを加えた料理を提供している。

辻氏は、シンプルでありながら深い味わいの「カチョ・エ・ペペ」や、月替わりでアプローチを変える「ラザーニャ」をスペシャリテとし、トラディショナルな枠に囚われない新しい表現を追求している。さらに、フードロス対策にも力を入れ、食材を余すことなく活用する姿勢を大切にしている。

「レストランを営みながら社会貢献できる仕組み」を模索中であり、おからを使ってフードロスを減らすなどの取り組みも行っている。
日本における料理人の地位向上にも目を向け、料理を通じて新しい価値観や体験を提供しながら、食を通じた社会的な取り組みにも意欲を燃やしている。